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2019-09-10

Column140 (09/10):国防総省における調達人材の採用(米国)


Column76「国防総省における情報システム等の調達」
Column115「最低価格方式を採用する条件(米国)」では、国防総省(Department of Defense、以下「DOD」という)の調達について検査した米国会計検査院のレポートを紹介しました。

今回は、DODの調達業務をどのような人材が担っているのか?、DODの調達人材について紹介します。

DODは、戦闘機からパソコンに至る幅広いモノ・サービスを、年間3,000億ドル以上調達しています。

2018年9月時点で、DODの調達に関わる文民職員は約157,000人(DODの文民職員74万人の21%)です。

この調達に関わる文民職員の約60%は、調達関連の14職種のうち以下の3つの職種に集中しています。

・工学(Engineering):43,355人(28%)

・契約(Contracting):26,772人(17%)

・Life cycle logistics:19,754人(13%)

このような調達に関わる専門性の高い職員を採用し、継続的な就労を実現するため、DODは特別な採用プロセス(Hiring Flexibilities)を積極的に活用しています。

具体的には、2014年度から2018年度までに採用された約44,000人の調達に関わる文民職員のうち90%は、この特別な採用プロセスにより採用された、とのことです。

この特別な採用プロセスはどのようなものなのでしょうか?

通常、各府省庁が職員を採用する際には、公募を行い最低限の基準を満たす者をスクリーニングする等、一定の競争的な手続きを経ることが求められています。

しかし、このような競争的な手続きは採用プロセスが長くなるため、優秀な人材獲得の機会を逸している等の課題が示されてきました。

そこで、ここ10年の間、通常の採用プロセスと異なる特別の採用プロセスとして、例えば、ボーナス等の金銭的なインセンティブを予め明示した採用方法や、特定の学位を有する者のみを対象にした限定的な採用方法、固定給で特定の者を指名する採用方法等が制度化されてきたのです。

もちろん採用プロセスが競争的であることは重要ですが、調達業務に関わる優秀な人材を獲得するためには、法制度を含めた様々な工夫が必要である、という点は、我が国でも留意すべき点ではないでしょうか。

(出典)
Government Accountability Officeウェブサイト

Social Policy Lab㈱
川澤良子

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