Column124 (03/26):バイオ製品の調達促進(米国)
Column112「バイオ製品の調達促進に関わる事例(EU)」では、EUにおいて、バイオベースの製品・サービスの調達を促進する取組を紹介しました。
今回は、米国連邦政府におけるバイオ製品の調達促進に関する取組を紹介します。
米国では、連邦法や連邦規則等に基づき、連邦政府におけるバイオ製品の調達が推進されています。
具体的には、洗剤やカーペット等の109品目(Mandatory Federal Purchasing)について、各府省及びその契約先はバイオ製品を調達することが義務付けられています。
ただ、単にバイオ製品の調達を義務付け、あとは各府省の取組に委ねるのではなく、米国農務省(Department of Agriculture、以下「USDA」という)が109品目についてのカタログを作成しています。
109品目の既製品のうち、設定されているバイオベース度を満たす商品、会社名、商品概要、各商品のバイオベース度、商品の特徴等をリスト化しています。
リストのなかから興味ある商品や会社を選択し、比較することも可能です。
Column19「グリーン調達(1)(日本)」で紹介したように、日本でもグリーン調達が推進されています。そして、基本方針において、特定調達品目(特に重点的に調達を推進すべき環境物品等の種類)と、環境負荷低減に資する判断基準が具体的に示され(判断基準が示されていない一部の品目もあります)、この特定調達品目及び判断基準が、適宜見直されています。
ただ、米国連邦政府のように、各品目の基準を満たす商品や会社名、商品の特徴等を具体的にリスト化し公表している訳ではありません。
各府省のグリーン調達の更なる推進を目指すためには、米国連邦政府のように品目ごとの具体的な商品名や会社名等をリスト化し、取組を促すことも有効ではないでしょうか。
(出典)
USDAウェブサイト
Social Policy Lab㈱
川澤良子
コメントを残す