Column121 (03/06):SDGsと持続可能な調達(日本)
2015 年、国連で2030年に向けた持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals。以下、「SDGs」という)が合意されました。
SDGsは、17目標と目標を達成するための具体的な取組(169ターゲット)から構成されています。
この目標の一つとして「12:持続可能な消費と生産を保証する」と、具体的な取組「12.7:国の政策・優先事項に沿って持続可能な調達方針を推進する」があります。
このSDGsの目標・ターゲットを基に、多くの国で持続可能な調達が取り組まれているのです。
我が国では、持続可能な調達に関わる取組として、Column19「グリーン調達(1)」、Column21「グリーン調達(2)」で紹介した「グリーン調達」(※)が挙げられています。
※グリーン調達とは、国等の機関が特定の環境物品等(環境負荷の低減を図った物品等)を優先して調達することで、環境物品等への需要の転換を促進する取組です。
さらに、SDGsアクションプラン2019では、「12:持続可能な消費と生産を保証する」に関連する取組として、「各種調達を通じたワーク・ライフ・バランスの推進」も挙げられています。
これまで、我が国では公共調達を活用して中小企業の受注機会を促進する等、各種の付帯的政策(一定の政策目的を達成するための「誘導」として、公共調達を活用する取組)が推進されてきました。
このような国内事情だけでなく、国際的なSDGsという潮流の中で、より安価な調達だけでなく、持続可能な調達という観点も求められているのです。
国際的な潮流に対して、我が国としてどう取組を推進していくのか?さらに検討を深める必要があるでしょう。
(出典)
United Nationsウェブサイト、首相官邸ウェブサイト
Social Policy Lab㈱
川澤良子
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