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2018-11-05

Column108 (11/05):共同調達の検討(NZ)

Column105「公共調達の原則(ニュージーランド)」では、ニュージーランドの公共調達の5つの原則を紹介しました。

今回は“Guide to procurement”で示されている、ニュージーランドの公共調達の基本的な流れを紹介します。

基本的な流れは以下の通りです。

1.既存の共同調達(collaborative contract)に参加できるか?確認する
2.新たな共同調達が可能か?検討する
3.調達計画を立てる
4.調達する
5.契約を管理する

注目したいのは、新たな調達手続きに入る前に、「共同調達の可能性」を検討している点です。

ニュージーランドの共同調達には3つの形態があります。

第一に、企業・技術革新・雇用省(Ministry of Business, Innovation & Employment)の一部局である、New Zealand Government Procurement and Property(以下、「NZGPP」と略称)が取りまとめ役となる、汎用的なモノ・サービスの共同調達です。

All-of-Government contractsと呼ばれています。

次に、ICT調達など、NZGPP以外の機関が取りまとめ役となる共同調達です。

この共同調達は、Common Capability contractsと呼ばれています。

最後に、Syndicated contractsです。

これは取りまとめ役の機関が予め決まっておらず、複数の省が共同調達のグループを組成し、その中の一つの機関が共同調達の取りまとめ役となる形態です。

日本では、事務用品など汎用的なモノ・サービスの共同調達について、品目ごとに取りまとめ機関を決めていることから、Syndicated contractsに近い形が取られていると思います。

また、ICT調達は(共同調達ではないですが)内閣官房IT総合戦略室が調達の効率化の推進役となり、調達全般の改善については内閣官房行政改革推進本部事務局が推進役となっています。

米国連邦政府や英国中央政府のように、調達を専門とする省庁、エージェンシーが一元的に共同調達する方法もありますが、ニュージーランドのように、共同調達を推進する部局を複数おく分散型の形態も存在します。

次回は、All-of-Government contractsの品目などを紹介したいと思います。

(出典)
New Zealand Government Procurement and Propertyウェブサイト

Social Policy Lab㈱
川澤良子

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